すわほうじん152号
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5諏訪市四賀神戸2931−1電話 0266(53)2168企業情報右:名取剛社長 左:増澤広報副委員長(有)名取鶏卵 「なとりさんちのたまごや工房」聞き手 広報委員会広報委員 本日はお忙しい中、名取社長にご対応いただきありがとうございます。コロナ禍いろいろご苦労があるかと存じますがよろしくお願い致します。名取社長 先日、担当の者から当社のチラシを無料で封入していただけると聞き、また会報誌に本日の記事を掲載いただけるとのこと感謝いたします。広報委員 ところで、このコロナ禍での業況はいかがですか。名取社長 若いシュフたちが、日々新商品、季節商品を開発していますが、団体の観光客が減少し、贈答品需要の低下もあり厳しい状況が続いていますが、地元の方々に支えられ本当に助かっています。広報委員 御社の沿革を教えてください。名取社長 体の弱かった祖父が、当時どこのお宅でも飼っていた鶏の卵を商売とし、昭和23年(1948年)養鶏業を富士見町の実家で始めました。その後近隣のお宅から卵を仕入れ卸売をしていました。その後需要の拡大に伴い、温泉旅館、飲食店、製糸事業者等活況であった諏訪へ1970年移転し、本格的にたまごの卸売りが始まりました。広報委員 養鶏業は止めてしまったのですか。名取社長 自社の養鶏場なく、近隣の養鶏業者から卵を仕入れ商店などへ卸し、昭和30年代はお得意様がたくさんあり大変忙しかったと聞いています。昭和40年代に入り大型スーパーなどの出店があり、流通革命がおきました。問屋を通さず直接生産者から買い付けるといったシステムにより、問屋、小売店の数は激減しました。昭和51年「有限会社名取鶏卵」を設立し、まだ当時では珍しい冷蔵の鶏卵配送車を設備し、大手スーパーへも卸し年商で6億円を計上したこともあったそうです。広報委員 昭和30、40年代は流通革命があり、モータリゼーションあり、好景気に支えられた変革時期でもあり食品関係も大変だったと思いますが。名取社長 卵も、納品段階で液卵で出荷しなければならないケースもあり、新たな設備投資も必要になりました。売り上げが1/4、従業員も半減し厳しい時期でした。父も2代目で苦労したと思います。私は母の作ったおいしい玉子料理に魅せられ、お菓子の専門学校で学び、お菓子工場で2年程勤務しました広報委員 記憶では当時、旅館、ホテル、飲食店に頻繁に「名取鶏卵」の車が止まっていたという記憶があります。名取社長 世の中は冷蔵、冷凍技術が普及し、生卵から液卵、そして玉子焼きまでが専門業者が加工、生産、販売するようになりました。名取鶏卵も従前通りの営業形態でいけないと思い、2005年私たち兄弟の念願であった「なとりさんちのたまごや工房」をオープンしました。2012年に私が社長に就任し父親が会長となりました。広報委員 私もオープン初日に訪れた記憶があります。まず生地の堅いシュークリーム、それも焼き立ての生地にクリームを詰めるあのシュウクリームにはびっくりしました。ところでお店のコンセプトなどお聞かせください。名取社長 たまごや工房では、店舗併設の工房で新鮮な玉子を使い、美味しいお菓子を一番おいしい状態で食べていただける、そしてその日の焼き立て、作り立てを味わっていただくことです。広報委員 店内にはレストランもあり、聞いた話ですが3世代でも楽しめる雰囲気とのこと。おじいちゃんが「とろフワデミハンバーグ」お父ちゃんが「とまとソースオムライス」子供が「カレーオムライス」なんて話を聞いたことがあります。名取社長 スタッフは若い女性が多く、季節限定メニューなどでアイディアなど提案してもらい活気ある職場になっています。コロナ禍ではありますが、デリバリーなどをご利用いただき地元の方々に改めて感謝しております。広報委員 他にもこだわりがありますか。名取社長 お店で提供される数々のお菓子や料理は、卵をはじめ地元並びに近県から旬の食材を提供いただいております。特に店で扱う卵については、最も高級なたまごといわれる「煌めき」をふんだんに使っています。この卵は別名「ハーブづくし卵」といわれ6種類のハーブを配合したエサで健康的に育てられた、180日〜450日の最も活動的で元気な若鶏が生んだ贅沢な卵です。動物性飼料を一切あたえていませんので、特有の生臭さがなく卵の美味しさがストレートに味わっていただけます。広報委員 最後に名取社長の趣味などお聞かせください。名取社長 週一程度ですが、自転車で諏訪湖一周をしています。日頃気づかないようことも情報として得られ、また健康管理と気分転換ができ楽しいです。広報委員 店内が込み合ってきましたので、ここまでとさせていただきます。 長時間にわたりありがとうございました。 同店の看板商品であり、また諏訪の代表的な菓子を目指している「くるたま」ですが、1個180円に対し100円をウクライナ支援金として寄付しています。先ほど販売コーナーを覗いたら、皆さん我先にと購入していました。なんと100万円が目標だそうです。くるたま、プリン、シュークリーム、できれば現品も食べてもらいたいものです。   早く、コロナ、戦争が終息することを願うばかりです。すわほうじん 第152号 (第三種郵便物認可) 令和4年5月1日発行“なとりさんちのたまごや工房”で作るこだわり・新鮮・極上たまごをつかった!? 体の弱かった祖父が、家で何かできないかと考え、庭先で飼っていた鶏の卵を商売にと考え、諏訪圏域最大手の鶏卵卸業者「名取鶏卵」となり、現在は3代目社長として、卵を知り尽くした、卵づくしの工房とレストランを営業しています。企業紹介会員見聞録

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