すわほうじん143号
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ひたすらに飲み手の心をときめかせるお酒を目指して! 大正元年創業の純米酒造元「御湖鶴」の体制を一新し新たなスタートを切った「磐栄運送 諏訪御湖鶴酒造場」にお邪魔しました。現在、3月28日のグランドオープンに向け、今シーズンの仕込み、事務所、売店の建て替え工事中という大変お忙しい中、常務取締役酒造本部長 杜氏の竹内重彦氏にお話を伺いました。会員見聞録杜氏の竹内本部長永田本会副会長企業紹介諏訪郡下諏訪町3205番地1電話 (0266)75-1172信州諏訪の日本酒「御湖鶴」 醸造元 磐栄運送(株)諏訪御湖鶴酒造所企業情報 地域活性化の起爆剤として、また各種イベント、フェスタにも参加予定とのこと。法人会としても、酒税関係がより身近になるかもしれません。あまり堅い事は抜きとして、とりあえず早く美酒に酔いたいものです。聞き手 広報委員会 永田秀樹副会長広報委員 本日は、急なお願いにも拘らず、お時間いただきありがとうございます。まず、福島県いわき市の御社がなぜこの下諏訪の地へこられたのですか。竹内部長 磐栄ホールディングス代表の村田が3~4年前知人から「御湖鶴」のオリジナル商品を頂き、本人も購入しようとしたところ、「御湖鶴」自身が実質倒産、入札状態である事を知りました。そこで、地域経済の発展に何か寄与できないかと思ったのが始まりと聞いています。広報委員 酒造許可を取るには法律面の規制等あり大変だと聞いていますが、ノウハウをお持ちでしたか。竹内部長 村田には全く知識はありませんでした。東日本大震災後の恩返し(鶴の恩返し?)が出来ないかが全てです。広報委員 2018年に「御湖鶴」を取得し、2019年に12月に1番目の新酒を販売。これからの事業展開についてお聞かせ下さい。竹内部長 この下諏訪町には諏訪大社があり、宿場町あり、温泉あり、酒造りには欠かせない美味しい水があります。お世話になった地元自治体、町民の皆様の期待に応えるべく、高品質で圧倒的に美味しい酒造り通じ、賑やかな宿場町そして観光拠点としてお役に立てればと思っています。広報委員 日本酒の生産量、酒造場の数は毎年減少し続けている反面、輸出量は増加していると聞いておりますが・・・。竹内部長 人口減少、少子高齢化に伴い、消費者の食に対する意識は変わってきています。食に対する安心、安全は絶対条件であり、いかに高品質なお酒を造るかが問題です。広報委員 どのような方策をとられ、どのようなお酒ができるのですか。竹内部長 建物、内部設備は一新しており、酒造には欠かせない温度調整、水質もデータに基づき、最適状態を保つようになっています。酒は水と米だけで出来ており、非情に繊細な食品です。以前の「御湖鶴」の再現ではありません。その先にある「皆様の心をときめかせる酒」を目指しています。広報委員 そこに(仮の飾り棚)ある洒落たビンが商品のラインナップですか。竹内部長 新生御湖鶴では、純米吟醸酒(大吟醸含む)のみとなります。米にこだわり、2021年までに高い志と高い技術をもった生産農家と強いパートナーシップを構築し、酒米に適した土壌を持つ圃場を固定し、高品質を維持して行きます。すでに「諏訪美山錦」は契約栽培米を使用しております。「ひとごこち」「山田錦」「五百万石」についても目処がたっております。工場内をご覧になりますか。広報委員 是非ご案内願います。竹内部長 二階へ上がるとガラス張りの見学テラスとなります。一階の作業工程がご覧いただけます。今ちょうど米を蒸す準備をしている所です。広報委員 まるでワインやウイスキー工場のような雰囲気ですね。こんなに近代的できれいな工場でお酒が造られていくのですね。竹内部長 ボルドーのワインもステンレス容器で徹底した管理下、高品質な製品を造り日本酒の70倍近くを世界に出荷しています。御湖鶴では、全国、世界品質の酒質を目指す上で品質の安定化、再現性及び向上が重要と捉えています。広報委員 今から本当に楽しみです。また年々進化していく予感がします。「御湖鶴」乾杯!7すわほうじん 第143号 (第三種郵便物認可) 令和2年2月1日発行

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